保健師に最短でなるには?進学先選びでも注意が必要なワケ

保健師に最短でなるには?進学先選びでも注意が必要なワケ




保健師とは、医師や看護師と同じように国家資格の取得が必要な医療系の専門職の1つです。

しかし、医師や看護師と比べても一般的にはお世話になる機会が少ないので、「保健師」と聞いても詳しくは知らないという人が多いと思います。

本記事では、「保健師」になるには、最短でどんなルートがあるのか?
進学先選びでも注意しなくてはいけないことも解説していきます。

本記事でわかる事。
  • 保健師とは?
  • 保健師になるには
  • 保健師になるために注意すべきこと
  • 保健師試験概要

上記の内容について解説していきます。


保健師とは?


保健師は、英語で「パブリック・ヘルス・ナース」と呼ばれるように、公衆衛生活動をおこなう地域看護の専門家を認定する国家資格です。

病院の「ナース」との根本的なちがいは、看護師が人びとの病気を治すための手伝いをするのに対し、保健師は、人びとが病気にならないための手伝いをするのが使命だという点です。

疾病の予防や健康増進などを通じて、地域の市民が心身ともに健康に長生きできるようにつとめるのが基本的なお仕事になります。

以前は女性しかいませんでしたが、1993年の法改正以降、男性でも保健師の資格取得が可能となりました。


保健師になるには

保健師になるには看護師免許と保健師免許

保健師になるには、国家資格である看護師保健師の両方について合格しなければなりません。

保健師になるには、以前は看護師養成学校を卒業して、まずは看護師試験に合格後に保健師養成学校に通って保健師免許の取得を目指すルートが一般的でした。

最近では看護師と保健師のダブル受験を目指せる4年制の大学や専門学校、さらに、大学卒業後に大学院へ進学して保健師を目指すルートが主流になっています。

しかし、学校によっては保健師コースがなかったり、コースはあっても人数や成績などの制限によって必要な科目が履修できない場合もあります。

多くの看護大学では、保健師の養成課程は少人数の選抜制となっています。
逆に、専門学校の中には全員が看護師と保健師の資格を取得できる学校もあります。

学校を選ぶ際は、その学校で保健師も一緒に目指せるのか、また、履修するための条件などをよく確認してください。

保健師になるには最短で4年、22歳

保健師になる方法。
  1. 看護師養成の専門学校を卒業後、保健師養成学校へ1年間通う
  2. 4年制看護大学で、看護師・保健師を卒業時に同時に受験する
  3. 4年制看護大学を卒業後、保健師養成の大学院へ進学する

※1と2の場合は看護師の国家試験に合格していることが前提
看護系大学へ3年次編入という手段もありますが、実施している大学も少なく現実的ではありません。

1のケースは現実的に減りつつあります。
1年制の保健師養成学校の一覧は以下の通りです。

保健師・助産師学校受験対策講座(看護大学編入含む)保健師・助産師学校リンク

保健師になるには、高校卒業後4年間は勉強する必要があります。
取得できるのは早くても22歳です。

保健師になるには大学院も目指す?

以前は、大学に4年間在籍していれば必要単位が盛り込まれ、看護師と保健師両方の受験資格を得られるのが一般的でした。

しかし、2012年ごろを境に保健師養成過程の廃止、あるいは選抜制という形が増えています。
全員保健師養成過程を選択できる大学は 全国で20校程度ですが今後も減少する傾向です。

さらに、今後は保健師の養成は大学院へという動きがあります。
実際に大学院で保健師養成する学校も増えています。

それだけ高い専門性が必要な分野の資格ということになります。


保健師になるために注意すべきこと


確実に保健師の資格を取得したいのであれば、入学前に大学での保健師養成課程の有無や必修なのか履修者に人数制限があるのか、という点をよく調べてください。

保健師になるために進学先選びでも注意が必要なワケ

大学によっては、全員保健師過程を履修できる学校もあれば、3年時に成績上位者のみ履修できる学校もあります。

一般社団法人 日本看護系大学協議会 2021年度会員校(大学一覧)
※2021年5月に更新。国公立「国立・公立の区別も」、私立の区分も明記されていて290校分の情報が載っています

上記の資料一覧で、保健師課程が空欄のところはそもそも保健師過程がありません。
「選」は一部の学生の選抜制「必」は全員が必修で履修します。

4年間在籍して、成績上位者や選抜試験に通った数名のみが保健師の受験資格を得られる学校と、4年間在籍して必要単位さえ取得すれば全員が受験資格を得られる学校の2種類が混在しています。

掲載されている全290校のうち、選抜制になっているのは223校、全員必修はわずか21校しかありません。
43校は保健師過程がそもそもありません。

保健師養成課程があっても多くの大学で人数制限があり、希望者の中から成績上位者しか履修できません。
定員は大学によって異なりますが、実習受け入れの関係で各大学20名程度です。

保健師過程が必修、つまり全員保健師の受験資格を得るための勉強ができる国公立(国立・公立)、私立の大学は以下です。

国立大学
9校
防衛医科大学校、千葉大学、新潟大学、
富山大学、浜松医科大学、鳥取大学、
島根大学、山口大学、大分大学
公立大学
8校
茨城県立医療大学、千葉県立保健医療学、
石川県立看護大学、長野県看護大学、岐阜県立看護大学、
三重県立看護大学、兵庫県立大学、沖縄県立看護大学
私立大学
4校
自治医科大学、獨協医科大学、
順天堂大学(静岡県三島)、関西医科大学

※情報は常に更新される可能性があるので、ご自身でオープンキャンパスや大学ホームページ、
あるいは直接問い合わせて必ず受験前に確認してください。

また、大学のカリキュラムによっては養護教諭や衛生管理者の免許も取得できるので、看護師にはない就職先も見つけられます。

仮に、保健師過程がない大学へ進学したとしても、
「保健師になりたい!!」
と意欲が有れば、成績次第で大学院に進んで取得しても遅くはありません。

国立と私立、どっちの学校がおすすめ?

結論をいうと、時間的金銭的にも自宅から通学可能な国公立大学がおすすめです。

もちろん大学によると思いますが、一番の違いは学費です。
医療系に限らず、理系の私立大は一般的に学費が高いです。

しかし、国公立で一人暮らしをするよりも、自宅から通学の私立の方が総費用は少なくて済むかもしれません。

大学で看護師と保健師のカリキュラムを履修するのであれば1人暮らしは負担になります。
実家から通って勉強時間を確保できる大学が良いです。

就職に関しては国公立大学も私立大学も差はありません。
保健師としての就職はほとんどが公務員です。
あくまでも自治体が実施する筆記試験の成績次第です。

結果として偏差値の高い国公立大学出身者が筆記で高得点を取ることが多いかもしれませんが、就職に関しては個々の能力次第です。

行政保健師を目指すのであれば、国公立と私立で有利・不利はの差は無いです。
就職に関してもどちらがおすすめという明らかな違いはありません。


保健師試験概要

保健師試験概要は以下となります。

保健師試験概要
ホームページ・受験申込・問合せ厚生労働省
受験資格所定の養成機関で定められた課程を
修了という学歴の条件があります。
※受験資格については
厚生労働省のホームページを参照。
願書申込み
受付期間
11月中旬~
12月上旬頃まで
受験料
(税込み)
5,400円
身体上の障害等に
係る特別措置について
視覚、聴覚、音声機能若しくは言語機能に
障害を有する者で受験を希望する者は、指定された日までに
保健師国家試験運営本部事務所に
「国家試験の受験に伴う配慮事項申請書」
を用いて申し出ることで、受験時に申請した
障害の状態に応じて必要な配慮を講じてもらえることがあります。
試験内容(午前:55問/75分、午後:55問/80分)

  • ① 公衆衛生看護学
  • ② 疫学・保健統計
  • ③ 保健福祉行政論
試験日程2月中旬頃
受験地北海道、青森、宮城、東京、
新潟、愛知、石川、大阪、広島、
香川、福岡、沖縄
合格基準一般問題(例年74~75点満点)、
状況設定問題(60~70点満点)の
総得点(例年134~144点満点)中、
81~87点以上の得点で合格となります。

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