ガス主任技術者資格取得するには?合格率低いけどおすすめ勉強法ってあるの?
「ガス主任技術者資格ってどんな資格?」「ガス主任技術者になるとどんなメリットあるの?」
「ガス主任技術者試験って難しい?」「ガス主任技術者試験のおすすめ勉強法ってあるの?」
本記事は、このような疑問に思ってる方向けの記事になります。
- ガス主任技術者とは?
- ガス主任技術者資格概要
- ガス主任技術者になるメリット
- ガス主任技術者試験合格率
- ガス主任技術者試験おすすめ勉強法
上記の内容について解説していきます。
ガス主任技術者とは?
一般家庭燃料ガスの製造から供給にいたる全過程でガスを取り扱う際に必要な国家資格です。
ガス事業者はガス主任技術者を事業場ごとに配置することがガス事業法により定められているため、
現場には欠かせない存在です。
ガス主任技術者の主な仕事は、ガス工作物工事の運用・保安・整備点検などです。爆発や火災の危険性があるガスの扱いは、専門知識のある有資格者のみが取り扱いできます。
業務を統括するのに必要な資格であり、家庭で使われているガス給湯器などのガス器具の設置や修理工事に必要な資格ではありません。
この資格には甲乙丙と三種類あり、種類によって監督できる範囲が違います。
甲種は最高位に位置する資格であり、すべてのガス工作物工事の運用を行うことが可能です。
この試験を受験される方はガス事業所などに勤務している方や、就職予定の方が多いようです。
国内のガス事業場は、都市化がすすむとともに需要を増しているので、ガス関連会社への就職や転職には有用な資格といえます。
ガス主任技術者資格概要
ホームページ・受験申込・問合せ
受験資格
制限なし
願書申込み受付期間
5月下旬~6月上旬頃まで
試験日程
9月下旬頃
受験地
北海道、宮城、東京、愛知、富山、大阪、広島、香川、福岡、沖縄
受験料
12,700円
身体上の障害等に係る特別措置について
受験に際し、特別な措置の要望がある場合は、受験願書提出の際に実施団代までご相談下さい。
試験内容
甲種・乙種・丙種(マークシート:2時間、論述問題:1時間)
- ① 法令(マークシート)・・・・16問出題すべて解答
- ② 基礎(マークシート)・・・・15問出題中、10問を選択し解答
- ③ ガス技術(マークシート)・・・・27問出題中、20問を選択し解答
- ④ 法令(論述)・・・1問中、1問解答
- ⑤ ガス技術(論述)・・・3問中、1問を選択し解答
ガス主任技術者になるメリット
ガス主任技術者の資格を取得することで生まれるメリットを具体的に解説していきます。
申請で免許が取得できる
ガス主任技術者免状(甲・乙・丙)保有者であれば、都道府県に申請することにより、
「特定第1種圧力容器取扱作業主任者免許」を取得することができます。
第1種圧力容器取扱作業主任者資格概要の記事になります。
↓ ↓ ↓
「第1種圧力容器取扱作業主任者」…ちょっとマイナーな資格ですが、国家資格です。 化学設備関係企業や危険物を製造する工場などで、求められてる資格なのですが、なぜマイナーなのか不思議ですね。本記事では、第1種圧力容器取扱作業主任者資格概要と試験合格率、取得すると就職・転職に有利なのか?について解説していきます。
手当が付き給料が上がる
資格の取得手当が付き、社内での専門分野を獲得することで、年収や給料を高められるのが、
ガス主任技術者の資格を取得する1つ目のメリットです。
企業によって異なりますが、多くのガス会社やライフラインの工事会社では、
ガス主任技術者の資格取得者に5,000円〜数万円ほどの手当を設けています。
また、特に甲種を取得していれば、社内での専門分野を獲得し、
高圧ガスの発生設備の施工をするために必要な人材としての地位を築くこともできます。
ガス会社などは、年功序列的に昇給する制度を設けている企業が多いため、専門分野を獲得し、
長く活躍することで、しっかりとしたキャリアを作ることができます。
転職が有利になる
ガス工作物の施工はライフラインの1つであるため、将来的にもなくなることないと言える仕事です。
また、ガス主任技術者の資格をもっていれば、さまざまな企業への転職を考えた際に、有効に活用することができます。
ただし、甲種・乙種・丙種のレベルごとに、市場価値が異なるという注意点があります。
丙種が担当できる住宅などのガス発生設備を担当する企業は、専門的な知識を問われにくく、
ガス主任技術者の資格をもっていることが採用理由になりにくい傾向にあります。
反対にさまざまなガス設備を扱っているガス会社などであれば、甲種のガス主任技術者をもっている人材を欲しているため、必然的に給料や年収の水準も高くなります。
ガス主任技術者試験合格率
近年のガス主任技術者の甲種・乙種・丙種ごとの合格率を表で解説していきます。。
甲種・乙種・丙種ごとに合格率が違います。
近年の甲種の合格率
実施年 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2020年 | 2,647 | 279 | 10.5% |
2019年 | 2,839 | 188 | 6.6% |
2018年 | 2,716 | 512 | 18.9% |
近年の乙種の合格率
実施年 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2020年 | 2,150 | 356 | 16.6% |
2019年 | 2,177 | 253 | 11.6% |
2018年 | 2,253 | 566 | 25.1% |
近年の丙種の合格率
実施年 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2020年 | 3,107 | 751 | 24.2% |
2019年 | 3,100 | 527 | 17.0% |
2018年 | 2,920 | 674 | 23.1% |
ガス主任技術者試験、甲乙丙と比較的合格率は、低いですが、合格基準んで考えると、
6割以上の正答で合格です。
反対にいうと、4割は不正解でも良いため合格基準からみる難易度は低めです。
では、何故合格率が低いのか解説していきます。
甲乙試験合格率が低い理由
一般的なマークシート試験では、「正しいものはどれか」「誤っているものはどれか」というタイプが多いと思いますが
ガス主任技術者試験、甲乙のマークシート試験の場合は、「正しいものはいくつあるか」「誤っているものはいくつあるか」など、正誤の数を問う問題が多いです。
ガス主任技術者関係のテキストをよく読んで、「正しいもの」「謝ってるもの」を確実に覚える必要があります。
丙種の試験合格率が低い理由
甲乙の合格率が低いのは、納得できるけど何故丙種も?と思うってる方いませんか?
その理由は、記述式の試験が大きな原因だと言えます。
記述式試験は、甲種、乙種、丙種、共通です。
論述・記述式の問題は文章の書き方も勉強しておく必要があります。
知識はあってもわかりにくい文章だと減点されてしまいます。
また、論点やキーワードなどを盛り込んだ文章にしないと点がもらえません。
文章を書くという点でも練習がいるため、難易度が高いです。
ガス主任技術者試験おすすめ勉強法
ガス主任技術者の試験に合格するために、もっとも効果的な勉強方法は「過去問を繰り返し解く」です。
過去5年分の過去問を勉強しておけば合格が見えてきます。
過去問は日本ガス協会から購入できます。
しかし、ガス主任技術者の試験問題は、過去問にのっていない新しい問題が毎年出題されます。
その為、ガス主任技術者試験に過去問だけでは不安を感じる方は、下記の商品をおすすめします。
甲種のガス主任技術者試験おすすめテキスト
乙種のガス主任技術者試験おすすめテキスト
丙種のガス主任技術者試験おすすめテキスト
参考書・テキストは読むだけで大丈夫です。
隅から隅まで理解しようとすると時間がかかるので、
- まずは参考書・テキストを読む
- 過去問を繰り返し解く
の順序で勉強しましょう。
特に重点を置いて勉強すべきは法令科目と基礎科目です。
理由は「過去問から出題されやすいから」です。
最後の難関は、論述問題です。
論述試験最大の難関は時間です。
試験時間は1時間しかありません。
問題文を読んで、解答の構成を作って、文章を書くのを1時間でやりきるのは大変です。
論述試験は知識の勉強と「文章を書く練習」をしておいてください。
文字数は800~1000文字が適当なので、何度も練習しておきましょう。
自分が文章を書くのにかかる時間も事前に計っておくと本番で焦りません。