医療事務管理士資格を取得しても良い事ない!?その理由は…
医療事務管理士の資格は、意味が無いこともないですが、医療事務の求人は経験者優遇です。
あとは学歴、年齢や容姿、面接時の印象などが重要です。
医療の現場で評価されるのは国家資格であって、民間資格は一切評価されません。
本記事では、医療事務管理士資格が転職に役立つのか、またこの資格の活かし方や、収入と将来性、合格率、おすすめテキスト、参考書や問題集などを解説していきます。
- 医療事務管理士とは
- 医療事務管理士資格は転職に役立つ?
- 医療事務管理士の現実は厳しい
- 医療事務管理士試験おすすめテキスト・過去問
- 医療事務管理士試験難易度と合格率
- 医療事務管理士試験概要
上記の内容について解説していきます。
医療事務管理士とは
医療事務管理士は、診療費の計算や受付など、医療の現場を事務の面からささえるスタッフの能力を認定する民間資格のひとつです。
病院などの医療機関に勤務し、来院した患者さんの受付や会計、カルテの整理、診療費の計算(レセプト業務)など、事務全般を幅広く担当します。
事務職でありながら、デスクワークのみならず、患者さんと顔を合わせたコミュニケーションが多いのも大きな特徴です。
医療事務管理士資格は転職に役立つ?
医療事務の仕事に就きたいけど、どのような資格がおすすめですか?
こういった質問をネット上でよく見ますよね。
特に女性の方が、就職や転職を少しでも有利にするために何か資格を取りたい・・・
そう考えるのは決して悪いことではありません。
けれど、少し調べてみると、医療事務と言われる資格は世の中にいっぱい存在していて乱立状態であることがわかります。
どれも良い言葉ばかり並べてあるので迷ってしまいます。
結論を申し上げますと、どれを取得しても就職や転職は有利になりません。
どの試験もテキストや参考書の持ち込み可能なので誰でも合格できます。
中には自宅で受験などといった検定試験もあります。
インターネット試験であれば、詳しい人が近くにいれば全問正解できちゃいます。
医療事務管理士技能検定試験は合格率70%以上ですから、よほどのことがない限り合格できます。
採用に当たっては、第1に経験者、次は学歴や年齢です。
学歴の無さを医療事務の資格ではカバーできません。
医療事務試験合格しても厳しい理由
医療事務の試験を主催する多くの企業は、どこも合格後のバラ色の未来を盛んにPRしています。
- ①全国どこでも働くことができる(引越しをしても仕事ができる)。
- ②安定性が高い(社会情勢に関係なく就業先がある)。
- ③就職・転職・再就職にも有利(医療機関はなくならない)。
- ④希望にあった勤務スタイルが選べる(ライフスタイルに合わせた就業形態を選べる)。
- ⑤患者さまから感謝されたときの充実感/病気で不安を抱える患者さまの気持ちを和らげる。
引用元: 医科医療事務管理士の魅力
しかし、現実は甘くないです。
上記のPR分に対して現実的意見をお伝えすると、
- ①:全国どこでも働ける可能性はあるが、それは長年の実務経験がある人に限られる。
未経験者は採用すら厳しい。 - ②:安定性が低い。
最低賃金程度の時間給で労働条件が悪いため離職率が高い。
すぐに辞める人が多い。 - ③:民間資格程度では就職・転職・再就職は有利にならない。
多くは資格不問で学歴、年齢、容姿、面接の結果を重要。 - ④:勤務スタイルとしては派遣・バイトが中心、
正社員として採用されるケースは非常に少ない。 - ⑤:患者さまから感謝されるのは医者や看護師。
無資格で働ける医療事務などは病院での立場も低い。
医療事務管理士試験おすすめテキスト・過去問
市販の医療事務管理士のテキストや問題集は売っていないです。
他の試験対策の問題集を使用して勉強することは可能です。
医療関連法の完全知識これだけは知っておきたい医療実務100法(医学通信社)
医療に関する法律の問題が出題されるので、この1冊で勉強出来ます。
診療点数早見表(医学通信社)
レセプト作成をする時に、点数表を開いて点数を拾って計算を行うので、調べやすいように付箋をつけた方が使いやすいです。
実際に医療事務の仕事についた時、必要な1冊です。
レセプト総点検マニュアル(医学通信社)
市販でレセプト点検のテキストも売られています。
レセプト点検の試験がメインになるので沢山色々な問題を解くのは試験対策になります。
レセプト作成テキストブック(社会保険研究所)
外来レセプト作成と入院レセプト作成の勉強になるテキストブックです。


初級者のための医療事務(BASIC)問題集(医学通信社)
独学で勉強をするのに一番つまづくのは算定方法だと思います。
医療事務の算定方法を学べるテキストです。
Q&Aでわかる医療事務【実践対応】ハンドブック(医学通信社)
持ち運びに便利なハンドブックです。
実際に医療事務の仕事についた時にも役に立つ1冊です。
医療事務管理士試験難易度と合格率
医療事務管理士技能検定試験には、医科と歯科の2つの分野があります。
合格率は、医科で50~65%、歯科で60~80%ほどです。
他の医療事務系の資格の合格率は下記の通りです。
- 75%:医療秘書技能検定試験(3級)
- 70%:医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)
- 70%:医事コンピュータ技能検定
- 60%:医療事務管理士技能検定試験
- 35%:診療報酬請求事務能力認定試験
医療事務管理士は、他の医療事務資格と比べても同等程度の合格率のようです。
つまり難易度は低く、合格しやすい試験と言えます。
医療事務管理士試験概要
医療事務管理士試験概要を以下にまとめました。
医療事務管理士試験概要 | |
ホームページ・受験申込・問合せ | 技能認定振興協会 医科 医療事務管理士 技能認定振興協会 歯科 医療事務管理士 |
受験資格 | 制限なし |
願書申込み受付期間 | インターネット(IBT医科)試験 医科:随時 在宅試験(医科、歯科)
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受験料(税込み) | 医科・歯科 各7,500円 (科目免除者は、5,400円) |
試験内容 | 医科(会場試験、IBT) 学科試験(択一式:10問/1時間)
実技試験(3問/3時間)
歯科(会場試験)
実技試験(3時間)
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免除(科目等)について | 学科・実技いずれか合格の場合、6ヶ月間に限り、合格科目が免除されます。 ただし、インターネット(IBT医科)試験では適用されません。 |
試験日程 | IBT(医科) 随時 受験料支払完了後、2日以内に指定URLから受験が可能。 在宅試験(医科、歯科)
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受験地 | インターネット試験(医科) パソコンとインターネット環境が整っている場所であれば何処でも受検可能。 在宅試験(医科、歯科) 在宅受験(宅配便にて送付されます。) |